一礼して、キスの最終回。
いやはや、1月号のベツコミで最終回を迎えた、「一礼して、キス」について書きたくなってしまった。
なんといっても、絵が綺麗。
切り取り方が上手くて、音楽的なコマ使いで、美しいのです。
ストーリーとしては、弓道部で描かれる、先輩と後輩の物語。
先輩ながら、素直で純粋な杏に、後輩の三神は惹かれて、どんどん押し迫ってゆくのですが。
最終回は、二人の試合。
三神が勝てば杏をてにいれ、杏が勝てば三神は誘われている弓道強豪の大学へ推薦入学をする、という試合で。
結局はお互いがどれだけ好きなのか、それを弓道を通して、いや色気と身体を通して、競うという闘いですね。
こんな闘い、少年マンガでも少女マンガでもみたことありませんでした。
古典的には、女を取り合って男同士が決闘とかみたことありましたけど(妄想)、こんなのなかった!
男と女が対等で。
しかも勝敗が、弓道の腕ではなくて、弓道をしながらの、お互いがお互いを如何に好きかバトルなんですよ。
一礼をして、競いながらも、最終的にはキスをするという、そのタブーさ。
闘いに出ていく男の人に、自分を愛するがゆえに勝ってほしかったり、負けてほしかったりするというのはあると思うのですが。
勝つための試合のはずが、お互いに負けてしまうような、そんな感触を感じました。
読んでいて、目を通して、身体レベルでお互いの好きさが伝導されます。恐ろしい。恐ろしいほど、その伝え方が上手いです。
面白かった!
恋愛の真髄を見せられた気がしました。
次作も楽しみに待ってます!