カムさんの、キラキラ光る嘘の粒、感想。
嘘と本当は何のためにあるのか。
信じる信じないという問題がそこには横たわっていて、
2×2の問題に発展させられる。
もはやライヤーゲーム。
けれど、何かを伝えたいから、きっと人は喋る。
嘘でも本当でも、望みのために発するエネルギーに代わりはなく。
「嘘か本当かなんてナンセンスさ」
という国王の言葉が刺さる。
自分のために、他人のために、
嘘でも本当でもいいから、
自分に出来るだけのことをする。
そんな風に自分の選択をしていきたいものです。
*****
1巻完結のコンパクトなストーリー。
けれど、登場人物が魅力的で、絵柄が澄んでキラキラしてます。
嘘をつかない占い姫と、占い姫に嘘のつきかたを教えるように雇われた、嘘の得意な弥治郎。
弥治郎の表情が、最後の方になるにつれて崩れていくのが、素敵です。
表情って本当だから、余計に魅力を感じるのかも。
最後の、二人らしい嘘と本当への向き合いかたが、珠玉です。
ほっこりです。