菜の花の彼、感想。
深みのある少女マンガで有名な桃森ミヨシさんが、コラボでマンガを出していたとは!
現在4巻まで発売されている、「菜の花の彼」について語ります。
結論から言うと、究極の三角関係。
菜乃花は、中学の時に付き合っていた鷹人との間柄がトラウマ。
向こうはツンケンしていて、自分のこと好きじゃないのかなと思うこととか、鷹人の友達にキス済みだと嘘をついたりとか。
最後は「思ってたのと違った、フッてやった」という言葉に傷付き。
自分の悪いところは何だったのかと責めていたところに、高校生になって、中学生の隼太と出会います。
二人がすれ違う話について「タイミングが悪かっただけ」と時間やテンポの問題と言う優しい考え方に菜乃花は言葉だけで一目惚れ。
というお話です。
中学生の鷹人がつけた傷を、中学生の隼太が癒して行く。
待ってもらったり、決心して追いかけたり。
菜乃花は受動的に、時には能動的にその傷と向かい合って行きます。
一つ一つの苦い思い出が、考え方次第で綺麗になっていく、そのさまを追体験できて、心と体が綺麗になる感じです。
しかし、気になるのは、二人のどちらが最終的に選ばれるのか!ということ。
すっかり隼太だと思って読んでいたら、2巻表紙が鷹人なんですよ!
豪勢な当て馬だと思っていたのに!(酷)
しかし、本質は「恋とは?」という問いにどう答えが出るのか、ですよね。
恋とは、好きとか癒しとかではないところにあるのか。
傷も恋なのか。
運命めいたものが全てを左右するものなのか。
まだ各々が自分と向かい合っている状態だから、自分との闘いを越えたところにどういう景色が見えてくるか、
なのかもしれません。
タイミングとか、時間とか、年齢とか、その時の気持ちとか、全部引っ括めて、どうなってゆくのか楽しみです。
絵の美しさも!